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■デジタル用語辞典:

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■ Domain Name System2 ■

前回はWEBページを見ようとするクライアントパソコンが「www
.yahoo.co.jp」等のURL(Uniformed Resource Locator)をIPア
ドレスに変換しなければならない事の解説を行いました。
その為にDNSサーバーに問い合わせを行い、その応答を受けて
IPアドレスを求める事の解説も行いました。
そして、そのやり取りを行う仕組みの事をDNS(Domain Name
System)と呼ぶ事の説明も行いました。

今回は、クライアントパソコンから問い合わせを受けたDNSサ
ーバーがIPアドレスを知らない場合、どのような処理が行われ
るか解説を行います。

クライアントパソコンが問い合わせを行うDNSサーバーは、プ
ロバイダが用意したものです。
このプロバイダが用意したDNSサーバーが問い合わせのあった
「www.yahoo.co.jp」等のURLに対応するIPアドレスを知らない
場合があります。

その場合、DNSサーバーは更に上位のサーバーに問い合わせを
行います。
以下にプロバイダのDNSサーバーが上位のサーバーに問い合わ
せを行う図を示します。

                 ┌──────┐
                 │上位の   │
                 │サーバー  │
                 └──────┘
                   ↑     
                   │www.yahoo.co.jpの
                   │IPアドレス教えて
                   │     
┌──────┐ www.yahoo.co.jpの┌─┴────┐
│クライアント│ IPアドレス教えて │プロバイダの│
│パソコン  ├────────→│DNSサーバー │
└──────┘         └──────┘
IE等でWEBページ         IPアドレス知らない
を見たい人                    

この「上位のDNSサーバー」は世界中のDNSサーバー全体をとり
まとめている総元締めの様な役割を担っています。
その為、このサーバーは一般に、「ルートネームサーバー」と
呼ばれます。
また、このサーバーはInterNIC(Internet Network Information
Center)という所で管理されています。

ルートネームサーバーは要求のあった文字列を解析します。
この例の場合、問い合わせ文字列は「www.yahoo.co.jp」です。
文字列一番最後の「jp」(Japan)を解析して、ルートネームサ
ーバーは、「このWEBページを持っているサーバーは日本にあ
る」事を理解します。

そうすると、このルートネームサーバーは「日本の総元締めに
聞いてみて。」と日本の総元締めのIPアドレスを返します。


                 ┌──────┐
                 │ルートネーム│
                 │サーバー  │
                 └─┬────┘
                   │日本の総元締めに
                   │聞いてみて。
                   │     
                   ↓     
┌──────┐         ┌──────┐
│クライアント│         │プロバイダの│
│パソコン  │         │DNSサーバー │
└──────┘         └──────┘
IE等でWEBページ                 
を見たい人                    

日本にも日本中のDNSサーバー全体をとりまとめている総元締
めの様なDNSサーバーが存在しています。

このDNSサーバーは「jp」が付く全てのDNSサーバーのトップに
位置しており、一般に「JPドメインのDNSサーバー」と呼ばれ
ます。
JPドメインのDNSサーバーはJPNIC(Japan Network Information
Center)というところ等で管理されています。

プロバイダのDNSサーバーは日本のDNSサーバー総元締めである
JPドメインのDNSサーバーに問い合わせを行います。

                 ┌──────┐
                 │JPドメインの│
                 │DNSサーバー │
                 └──────┘
                   ↑     
                   │www.yahoo.co.jpの
                   │IPアドレス教えて
                   │     
┌──────┐         ┌─┴────┐
│クライアント│         │プロバイダの│
│パソコン  │         │DNSサーバー │
└──────┘         └──────┘
IE等でWEBページ                 
を見たい人                    

JPドメインのDNSサーバーは要求のあった文字列を解析します。
この例の場合、問い合わせ文字列は「www.yahoo.co.jp」です。
文字列右から2番目の「co」(commercial)を解析して、JPドメイ
ンのDNSサーバーは、「このWEBページを持っているサーバーは
企業である」事を理解します。

そうすると、このDNSサーバーは「企業の総元締めに聞いてみ
て。」と企業のDNSサーバー総元締めのIPアドレスを返します。


                 ┌──────┐
                 │JPドメインの│
                 │DNSサーバー │
                 └─┬────┘
                   │企業の総元締め
                   │に聞いてみて。
                   │     
                   ↓     
┌──────┐         ┌──────┐
│クライアント│         │プロバイダの│
│パソコン  │         │DNSサーバー │
└──────┘         └──────┘
IE等でWEBページ                 
を見たい人                    

企業のDNSサーバー全体をとりまとめている総元締めの様な
DNSサーバーが存在しており、これを「coドメインのDNSサーバ
ー」と呼びます。
プロバイダのDNSサーバーは、このcoドメインのDNSサーバーに
問い合わせを行います。


                 ┌──────┐
                 │coドメインの│
                 │DNSサーバー │
                 └──────┘
                   ↑     
                   │www.yahoo.co.jpの
                   │IPアドレス教えて
                   │     
┌──────┐         ┌─┴────┐
│クライアント│         │プロバイダの│
│パソコン  │         │DNSサーバー │
└──────┘         └──────┘
IE等でWEBページ                 
を見たい人                    

coドメインのDNSサーバーは要求のあった文字列を解析します。
この例の場合、問い合わせ文字列は「www.yahoo.co.jp」です。
文字列右から3番目の「yahoo」を解析して、coドメインのDNS
サーバーは、「このWEBページを持っているサーバーはyahooで
ある」事を理解します。

coドメインのDNSサーバーはyahooのIPアドレスをプロバイダの
DNSサーバーに教えてあげ、プロバイダのDNSサーバーがクライ
アントパソコンにyahooのIPアドレスを教えてあげます。

                 ┌──────┐
                 │coドメインの│
                 │DNSサーバー │
                 └─┬────┘
                   │www.yahoo.co.jpの
                   │IPアドレスは
                   │210.81.153.70です。
         www.yahoo.co.jpの  ↓     
┌──────┐ IPアドレスは   ┌──────┐
│クライアント│ 210.81.153.70です│プロバイダの│
│パソコン  │←────────┤DNSサーバー │
└──────┘         └──────┘
IE等でWEBページ                 
を見たい人                    


プロバイダのDNSサーバーはこのようにして求めたIPアドレス
をいったんバッファに溜めます。そして一定期間が過ぎるまで
はこのバッファを保持し続け、次回から同じ問い合わせを受け
てもルートネームサーバーにいちいち問い合わせを行わなくて
もすむようにします。

どうでしょうか。DNSって私たちの知らない間にこれだけの事
を行ってくれているのです。

上の例では「www.yahoo.co.jp」でしたが、例えば「www.xxxx.
ac.jp」等は右から2番目の部分がac(academy)なので教育機関
のDNSサーバーに問い合わせが行われます。

他にもいろいろとあるのですが、興味のある方はこちらをダウ
ンロードして参照してみてください。(退屈な文章です。)
>>> ftp://ftp.nic.ad.jp/jpnic/domain/rule.txt


ところで、この講座の題名は何だったでしょうか?

「プロバイダを特定する」でしたね。

今までの説明とどう関係があるのかと言うと、IPアドレスと、
yahoo!等の会社名等を管理するサーバーがあるという事を前知
識として知っておいてもらいたかったのです。

この講座では「IPアドレスからプロバイダを特定する方法」を
紹介します。

やっと講座の目的を発表することが出来ました。^^;)
前置きが長くなってしまいましたが、次回は今までの知識を元
に、IPアドレスからプロバイダを特定する方法を紹介する予定
です。



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